2019.01.15
靴のお手入れ「ハイシャイン編」
ここ数年、靴磨きブームということもあり大会も頻繁に開催されるようになりました。
それに伴い、ハイシャイン(鏡面みがき)に挑戦する方も増加中。コツを聞かれる事も増えてきましたので、簡単にご紹介していきます!
基本的にはハイシャインはしない方がいいというスタンスですので、結婚式やパーティなどに出席する時に施すのがおススメです♪
練習する際は比較的古くなった靴で練習すると良いでしょう。
ではさっそく!
①ハイシャインを施す前にしっかりと靴の手入れをする。(2014/7/14、8/25参照)
鏡のようにピカピカになるというのは、繊維の隙間や毛穴が完全に埋まっている状態。
事前の栄養補給が後の靴の為にもなりますよ。
靴の手入れを肌のケアに例える事が多いですが、メイクアップアーティストの方も化粧の前にしっかり保湿していますよね。
「靴の手入れ = 肌の手入れ」→「ハイシャイン = 舞台化粧」なのです。
ただの化粧ではなく、舞台化粧。歌舞伎の「隈取」レベルだと思ってください。
海老蔵さんもバカ殿様も普段からあの顔でいるわけではありません。
ちなみに閣下は人ではありませんから除外します♪
②つま先にワックスを満遍なくなく塗り。乾燥するまで待つ。
①で書いた通りハイシャインはいかにムラなく毛穴を埋めるかという作業になります。
重ねるほどピカピカになると思っている方が多いですが、実はハイシャインの命運はこの一層目のワックスが握っています。
プロの方がよく指でワックスを塗るのは、このムラを無くす為でもあります。指先に巻いたコットンはワックスを吸ってしまったり拭き取ってしまったりするので、指で直接塗る と感覚 が掴み易いという事もありますね。
乾燥すると、画像のように白っぽくなります。この段階では光るとは思えませんが(笑)
プロの方が限られた時間の中で磨くのとは違いますので、ここは焦らずしっかり乾燥させましょう。
そうですね。ウィスキーで靴を磨くくらいであれば、ハイボールにでもしてリラックスしながら磨くのが良いでしょう。一杯飲み終わるくらいまでしっかり放置します。
③乾燥してワックスが定着したら、ワックスを伸ばし余計な油分を拭き取っていく。
これがいわゆる磨きの作業ですね!(この時は、指にコットンを巻きましょう。)
水を一滴垂らして円を描くように塗り伸ばしていく。失敗が多いのもこの作業になります。
失敗の原因は基本には力の入れ過ぎで、ワックスを剥がしてしまうというもの。
では、力の入れ過ぎの原因はというと…?
「水で伸ばす」というところですね。水と油脂ですから、伸びません(笑)
それでついつい力を入れ過ぎてしまう方が多いのではないかと!
この言葉だけひとり歩きして失敗を量産している気がします。
そんな事もあってか、アルコール分の高いウィスキーやシャンパンがハイシャインの仕上げに使われるのでしょうが、もう一度言います。
ウィスキーをはじめお酒は飲むものです。
ですから、一滴の水と指先にちょこんとワックスをつけて(取り過ぎ注意)その油分で溶かしながら伸ばしていきます。
たったそれだけで力を入れずにスルっと伸びます!
上記の点がしっかり出来ていれば、一回でそれなりに光ります☆
あとは、③の水とワックス拭き取りを数回繰り返せば完成。
この回数で光の出方がある程度変わりますので、お好みでどうぞ!
ワックスが多すぎるといつまで経っても拭き取りが終わらないので、徐々にワックスを少なくしていきます。
最後は拭き取りアトが残らないように水のみで仕上げれば完成♪
画像は手順通りにワックス一層と数回の拭き取りのみです。
ちなみにこの方法が絶対ということはありません。
何回かやっているうちに自分にとってやりやすい方法が見つかる場合もあります。
失敗かな?と思った時には引く覚悟も必要!
とても「インスタ映え」のするハイシャインですが、ビジネスで履く分には必ず施さなければいけない処置ではありません。上手くできないからといって「靴の手入れ」ができないわけでもありません。
そこそこ時間のかかるハイシャインまでを一つのルーティンにしてしまい、挫折してしまった人をたくさん見てきました。
自分のペースで長く靴と付き合っていけることが何より一番です☆
陽