裏地の効能

今年は5月頃から30度を超える日も多く、夏が来るのが早いなぁと思っていたら、甘かったですね(笑)
やはり、6月に入ってからの「湿度」もプラスされた暑さは5月の比ではありません。

そんな夏の風物詩♪
特にステッラで初めてお仕立ていただく方との夏恒例のやり取りがコチラ!

「えっ!夏物に背裏付けるんですか?」

それもそのはず、確かに既製品などを見回してみると背抜きのスーツやジャケットがズラリ!
しかし、それはそれで視覚的にも夏物が入荷したなと一発でわかりますし、ジャケットを手に持った時に背中が透けて見えるのは涼しげでもあります。

それなら、夏物は背抜きでいいんじゃないの?
という事になりそうですが、せっかくですからオーダーらしく、夏物にも裏地(背裏)を付ける事のメリットを考えていきましょう!


理由はいくつかありますが、夏物を総裏にする事の一番のメリットは・・・
「湿気対策」と「透け対策」です!

ブログでも度々登場しますが、ウールの敵はなんといっても湿気。
特に背中というのは、思っている以上に汗をかいています!
その背中に生地が当たり生地が湿ってしまうと、傷みやすくなると共にシワにもなりやすい・・・。
気付いたら、背中がシワシワになっているなんてことも!
裏地が一枚「緩衝材」になってくれる事で、かなり軽減できます。
特に最近はタイトフィッティングが増えていますので、着ている間だけではなく汗をかいた状態でジャケットを羽織る際の滑りの良さにも一役買ってくれます。

もう一点は、背抜きにした濃色の夏物服地に白シャツを着ると透けてしまうという問題。
特に着心地等には関係ないとは言え、スーツを着用する際にはエレガントさも気にしたいところ。
「他人からどう見られるか」というところも大切なポイントです!


画像は背抜きの快適さと裏地の効能を両立した模紗織りの裏地☆
まるで背抜きかのようなスケスケ裏地は風通し抜群で、
凸凹とした生地感は肌に張り付きにくくサラッとした着心地。
これって背抜きみたいに透けちゃわないの?と心配になるところですが、スーツ生地と裏地が重なることによって、めったな事では透けません!

このブログを書きながら、そう言えば最近、シャツが透けてる人を見かけなくなったな?と思ったのですが、それもそのはず!
まずジャケットを着ていない(笑)
それはそれで時代の流れですが、夏にジャケットを着る機会が減っているからこそ、気持ち良く・エレガントに着こなしたいですね♪

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